高級腕時計業界ほど「ブランド力」が問われる業界はありません。タグ・ホイヤー日本支社長はブランド力について次のように述べています。「ブランドに触れるすべての人とのつながりが重要なのです。特に当社のような高級ブランドは、ウェブサイトやソーシャルメディア等を通じた革新的な方法で消費者や愛用者の方々との交流を深めていく必要があります」

タグ・ホイヤーは150年以上前にスイスの腕時計産業の中心地、ラ・ショー=ド=フォンにて創業を開始しました。現在、同社の日本および韓国支社長はアジア主要市場での今後の生き残りをかけた企業改革に追われています。「現代においてはブランド戦略のデジタル化やモバイルの活用が必要不可欠です。そうしなければ5年後に生き残っていられる保証はありません」

過去100年に渡りコミュニケーションの根幹を支えていた従来型メディアに加えて、同社はトレーニングとパートナーエンゲージメントにおいて新しい試みを導入しています。同社は日本および韓国市場において1,300名以上の販売スタッフを約500店舗に配属させており、店舗を訪れた人々に質の高いカスタマーサービスを提供しています。

多くの画期的なアイデアがそうであるように、タグ・ホイヤーとBrandAcademyとの出会いは偶然から生まれました。以来、販売スタッフをタグ・ホイヤーのブランドアンバサダーに変えることを目標に掲げ、取り組みを進めています。

同社は従来のトレーニングセミナーでは得られない小売ショッピング・エクスペリエンスの向上を求めていました。また、セミナーに参加できなかったスタッフや店舗マネジャーもトレーニングを受けられるような仕組みも考えていました。「販売スタッフをクライアントとして見なすようなマーケティングアプローチを取ることで、何か現代的で効果的な方法を模索していました。トレーニングの価値を高め、ブランドおよび製品の販売員・エバンジェリストとしての日常業務に役立つような何かを提供したいと考えていました」

同社はBrandAcademyを活用することで、動画や画像、音声、テキストをうまく組み合わせ、没入感を生み出すダイナミックなトレーニングプログラムの確立を実現しました。時計製造やビジュアル・マーチャンダイジングに関する基礎知識を通してブランドの歴史からセールステクニックまで、様々なトピックをトレーニングに組み込んでいます。販売スタッフ全員が自身のモバイル端末からBrandAcademyにアクセスし、タグ・ホイヤー専用または各人に適したトレーニングを受けることが可能です。

BrandAcademyは本来はトレーニングツールですが、日本・韓国市場を担当する販売スタッフを通して、顧客のダイレクトな意見を回収できるツールとしても非常に有用です。タグ・ホイヤーはこうしたフィードバックをリアルタイムに入手しトレーニングやコミュニケーション方法に反映させることで、今もなお新境地の開拓を目指しています。

主な機能

  • BrandAcademyのデッキ
  • ゲーミフィケーション

会社概要

会社名: タグ・ホイヤー

グループ: LVMHグループ

産業: ラグジュアリー時計/アパレル

本社: スイス

従業員数: 1,000+